
プロフィール
北川 廉 | Math Advanced講座を担当
国際バカロレア(IB)ではMath AA、Chemistry、BiologyをHLとして選択。国内一条校を卒業し、9月からカナダ・トロント大学に進学予定。EDUBAL Academyでは、2名の生徒にMath AA HLを指導中。
段階的な授業構成と基礎固めで、少しずつ着実に応用問題に挑戦していける環境を整えます。
「今回の講座ではどのように授業を進めていく予定ですか?」
Math Advanced講座はMath AA HLを取る方向けの講座です。AA HLは最終試験でかなり難易度の高い応用問題が多く出題されるため、生徒さんが苦戦するところではあると思います。そのため授業で習った内容をいかに応用して、そのような難しい問題に対応していくかが重要となります。
今回の講座は最終日の4日目に過去問を解くということを目標に、逆算して1、2、3日目はその問題を解くために必要な知識・力をつけていく授業構成にしました。
「Math AAに苦手意識のある生徒の方にどのようにアプローチしていきますか?」
Math AA HLに対して苦手意識を持つ生徒さんは少なくないと思いますが、今回の講座ではそのような方にも取り組みやすいよう、基礎固めを意識しています。1日目は中学の学習とも重なる基礎の部分からスタートし、2日目、3日目へと段階的に発展していく「ステップアップ方式」で授業を進めていきます。毎回全く異なるトピックを扱うのではなく、徐々に応用へとつなげていく構成なので、「基礎はわかるけれど応用の仕方が分からない」といった生徒さんにも無理なく取り組んでいただけるはずです。
また、使用教材には、公式の使い方や定義などの要点がまとまっているため、夏期講習を受講した後も復習しやすい内容となっています。
「夏期講習をどのように学習に活用できますか?」
夏期講習では、1日の授業がいくつかの項目に分かれて構成されています。それぞれの項目に対して練習問題が用意されているので、復習する際、内容理解と一緒に練習問題を解くことができます。また、特定の項目のみを復習したい時にも練習問題を活用すると良いでしょう。
また、学校の授業がない夏休み期間こそ、問題を解くことを続けるほうがいいです。学校の授業の復習に重点を置くことより、基礎問題や応用問題などに触れながら、実践力を高める時間を費やすことをおすすめします。そのため、この夏期講習は自分の理解力を高めた上で、解く力を向上させるとても良い機会だと思います。
「他教科との繋がりを意識して教えることはありますか?」
基本的に計算を必要とするchemistryや微分積分や三角関数が頻出するPhysicsなどはMath Advancedにつながります。しかし、夏期講習の授業では、他教科とのつながりを直接扱うというよりかは、数学内部のトピック同士の関係性—例えば、Number and Algebra と Trigonometry など—異なる数学分野とのつながりを強調しながら進めていきます。
「今回の夏期講習、Math Advanced講座の魅力は何ですか?」
Math Advanced講座の最大の魅力は、Practice testに重点を置いた授業構成です。特に最終日の4日目には試験と類似した応用問題にも取り組み、実戦的な演習を通して力を養います。応用問題に対しては、独学ではつまずきやすい部分も多いからこそ、授業の中で私や他の生徒と一緒に解くことで、「応用への対応力」をしっかりと身につけることができます。
「ご自身がIBを始めた当時に、事前に知っておきたかったことはありますか?」
やはりIBDPでは「最終試験でどのくらい点数を取れるのか」が重要です。ただ内容を学ぶのではなく、「どう活用して問題を解くか」という視点で授業を受ける姿勢が、早い段階から必要だったと前々から知っておきたかったです。
インプットだけに力を入れすぎると情報量の多さに圧倒されてしまうため、「必要な情報をピックアップして効率的に学ぶ力」も重要です。今回の夏期講習のような先取りや復習の機会を活用することで、全体の流れが見えるようになり、精神的負担の軽減にもつながると思います。
「Mathの有効的な勉強法はありますか?」
DPが始まってすぐの早い段階から過去問に取り組むことが試験対策として非常に有効な勉強法だと思っています。DPでは時間的な余裕が限られている中で多くの問題を解かなければならないため、基本的な展開や因数分解などが早く解けるよう鍛えておくことが一番大切だと思います。私自身、最後の半年間で過去問を必死に解いていましたが、今思えばもっと早くから取り組んでおけばよかったと感じています。
「今回の授業に対する先生の意気込みをお聞かせください。」
この授業の形を取ったのは、私自身の学生時代の経験に基づいています。やはり数学で高得点を収めるには、できるだけ早い段階から過去問に触れることがとても重要だということを、DPを通して実感しました。だからこそ、その学びを少しでも生徒の皆さんに伝えたいという思いで、この講座を設計しています。
1年後や2年後に最終試験が控えているという状況の中で、何をすれば良いのか分からず不安に感じる生徒さんも多いと思います。そうした不安を、今回の夏期講習を通して少しでも軽くできるよう、一人ひとりに寄り添いながら、基礎をしっかり固めていければと考えています。
「今回の夏期講習はどんな生徒さんにオススメですか?」
受講生には、応用問題にも積極的に取り組み、チャレンジ精神を持って講座に臨んでほしいと考えています。DPの最終試験を見据え、早い段階から基礎を固めながら、難易度の高い問題にも挑戦していく姿勢がとても大切です。数学は、基礎から応用へと段階的に理解を深めていくことが求められる科目なので、その過程に粘り強く取り組む姿勢が、最終的な成果に繋ると思います。
「最後に、受講する生徒さんへメッセージをお願いします。」
Math AAHL は、DP の中でも群を抜いて難しいと言われるコースですが、基礎をしっかり抑えたら、試験問題が解きやすくなり、応用の”カギ”も見えやすくなります。 問題がスラスラ解けるようになると、数学はどんどん楽しくなってきます。始めは難しいと感じるかもしれませんが、「できるようになる楽しさ」に触れられるように 一緒に頑張りましょう!